早大学院進学【保護者】2024受験体験記(K・Kさん)
SAPIXの作戦勝ち
早大学院進学
併願合格校:大宮開成高、川越東高、明大中野高
K・Kさん
●お子さまの名前 Cさん
中学1年の春から息子がお世話になりました。SAPIXを薦めたのは父親の私です。SAPIXでの成績はそれほど芳しいものでなく、偏差値は最初から最後までほぼ40台。得意の国語はともかく、英語と数学は30台のことも間々ありました。いつしか帰りの出迎えを断られるようになり、身体が縦・横と父親を追い越しても、体重みたいには成績は伸びませんでした。
そうした中で救いだったのは、あれこれ気を揉む親をよそに、いつも自律心を持って通塾を続けてくれたこと。本人はSAPIXの難関校志向を承知しています。試しに「しんどければ志望ランクを下げて塾を変えるか?」と尋ねてみたら、歯牙にも掛けられませんでした。少数精鋭・ハイレベルな環境の下、充実した受験生活が過ごせたようです。
3年の冬、息子は最終的に大学付属校を志望。「であれば何とか早慶のどこかに」と先生に相談したところ、「出題傾向を考量し、狙うべきは一択で『早大学院』。数学は難し過ぎて却って差が開かない。英語はこれから底上げが利く。国語と小論文で実力を発揮できれば、彼ならば十分に戦える。」との金言。我が意を得たりです。「早慶の併願はどうしたら?」という問いには、「複数校の対策を行うような余裕はない成績。受験校を絞って学院対策に専心するべき。」との冷徹な見解。感じ入りました。(※やり取りは意訳です。)
そして、息子にとって人生初の、入試という意味では最後かもしれない大勝負。慶應系の受験は見送った上で、立教新座と早大本庄は不合格、明大中野が補欠(繰り上げ合格)と苦戦するも、先生の目論見どおり本命・早大学院の正規合格が叶ったのです。
学院の試験後、大隈講堂の前で手応えを促したところ、普段はあまりはっきり物言いをしない息子が「できた。落ちたとは思えない。」と誇示。先生方の彼に向けた学院対策、よほど本番に「はまった」のでしょう。そのための土台も3年間でしっかり築いてもらったに相違ありません。鮮やかな作戦勝ちでした。
実は私、四半世紀以上前のSAPIX生にして早大学院のOBです。今般の息子と同様、一か八かで逆転合格しました。親子二代、SAPIXのお陰で学院生になれたわけです。息子が生まれてこの方、彼が母校の並木道を歩く姿を夢見てきました。感無量です。昔も今もSAPIXは凄い。息子を委ねて本当に良かった。感謝の念に堪えません。
最後に、SAPIXと早大学院の後輩に老婆心ながら一言。学院は何でも挑戦できる懐の深い学校です。SAPIXで育んだ知的好奇心を大切に、自由には責任が伴うことを体感しつつ、学院生活を存分に謳歌してください。おめでとう。