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慶應女子高校 2025年入試 数学解答速報・教科別分析

教科別入試問題分析

2025/2/10(月)に実施された慶應女子高校入試について、数学の解答速報を掲載しています。

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慶應女子高校 2025年 教科別入試問題分析

英語

1 対話文の読解(約270語):小問数9

いくつかの条件をもとにペットの名前を推理する様子を描いた対話文です。英語の読解力に加え、設定を理解し、情報を整理して解答する必要がありました。リスニング問題を廃して以降、慶應女子高の大問1は年ごとに出題の形式が変わっていますが、どの年度も論理的な思考力が求められています。

2 説明文の読解(約620語):小問数10

物事の善悪の判断についての説明文です。問2の英文和訳は、用いられている英単語は簡単なものの、日本語を正しく成立させることが難しい部分があり、よく考えて解答する必要がありました。問8の本文内容に関する英問英答は、該当箇所を見つけて答えるものですが、代名詞に注意が必要でした。

3 対話文の読解(約570語):小問数11

文学者であるサミュエル・ジョンソンについての対話文です。問1は文中の空所を補う英文を選ぶ問題でした。この形式は例年出題されていますが、2025年は使用しない選択肢が例年より少なく、解きやすいものになっていました。問5は要約文中の空所を補う語を選ぶ問題で、2024年は独立した大問として出されていた形式です。

4 物語文の読解(約520語):小問数11

雷と稲妻の由来について書かれたおとぎ話です。問2の和文英訳は、2024年は出題がなかったものの、再び出題されました。英訳に迷うような表現は特になく、正解したい問題でした。この大問の問4を含め、大問2~4の各大問でそれぞれ英文和訳が出されていますが、すべて代名詞の内容を明らかにするよう指示があり、精度の高い読解が必要でした。

5 自由英作文:小問数1

日常生活におけるルーティンについて50語程度で説明する自由英作文です。書きやすいテーマだったと思われ、ミスなく記述したい問題でした。

長文読解 記述 文法 リスニング 発音・語彙
日本語 英語 大問 長文内
2025年 対話文 説明文 対話文 物語文      
2024年 説明文 説明文 対話文 説明文      
2023年 説明文 対話文 説明文      
2022年 説明文 対話文 説明文      
2021年 説明文 対話文 説明文      

数学

1 文章題

[1]食塩水、[2]流水算の2問からなる小問集合でした。文章題が2問続く構成にとまどった受験生もいたかもしれません。どちらも慶應女子高の受験生であれば取り組んだ経験があるはずのテーマですが、[1]に比べると[2]は条件がやや複雑で、題意を理解して式を立てるのに時間がかかったと思われます。

2 確率

さいころと座標平面上の図形に関する確率の問題でした。[1][2]は取り組みやすい小問でした。[3]については問題文の意味をつかめなかったり、条件を見落としたりして正解にいたらなかった受験生も少なくなかったことでしょう。

3 二次関数

放物線と座標平面上の平行四辺形に関する問題でした。高校入試では頻出のテーマであり、標準的な難度であったため、できればミスなく全問正解しておきたい大問でした。

4

正方形と円に関する問題でした。[1]は最初の小問としてはやや難度が高い問題で、ここで正しい解答が得られずに苦戦した受験生もいたと思われます。[1]さえ正解できれば[2]以降は比較的取り組みやすい小問が続くため、得点差がつく大問になったと考えられます。

5 空間図形

直方体の切断と立体の内接球に関する問題でした。[1]から[3]までは空間図形の標準問題にしっかり取り組んできた受験生ならあまり迷わずに正解できたと思われます。[4]は出題の意図を理解して、適切な解法を用いることができたかどうかがポイントでした。

計算問題 整数 作図 証明 文章題 平面図形 関数 二次関数 場合の数 確率 データの活用 空間図形
2025年                
2024年                
2023年                
2022年              
2021年                  

国語

1 山崎正和『世紀を読む』

時代によって変わる仕事観について述べた論説文からの出題でした。具体例も多く、時代ごとの仕事観を段落で分けて述べてあったため、読解で苦労した受験生は少なかったと予想されます。空欄補充が計7問出されましたが、うち2問の難度が高く、ここで手を止めずに解き進められたかどうかが記述に時間を割くためには重要でした。記述は全3問で、それぞれ複数の要素を盛り込んだ解答作成をする必要があり、傍線部の具体換言ができるかどうかが求められました。

2 『十訓抄』

2年ぶりに古文単独で出題されました。中国の玄宗皇帝について述べた文章です。文章は短めで、読みにくさはなかったと思われます。字数制限のない記述が2問出され、いずれも傍線部の前後の文脈を正確に理解したうえで、複数要素を含む解答を作成する必要がありました。古文単語や中国の王朝についての知識も問われたため、高得点のためには知識力の養成が不可欠です。

3 夏目漱石『彼岸過迄』

大学を出たものの、まだ定職に就いていない主人公が親友の叔父に相談をする場面を描いた小説文からの出題でした。1912年に書かれた文章で読みづらさがあり、読解に時間のかかる受験生も多かったと思われます。字数制限のない記述が2問出されました。うち1問は表現の意図を答えるもので、それまでの文章内容を正確に把握したうえで解答に含むべき要素を検討する必要のある難問でした。例年出されている品詞分解は、過去5年の問題と比較してとりくみやすい難度だったため、ここでの失点は避けたいところでした。

文章1 文章2 文章3 文章4
2025年 山崎正和『世紀を読む』 『十訓抄』 夏目漱石『彼岸過迄』
2024年 竹久夢二『新方丈記』 長谷川眞理子『進化的人間考』
2023年 齋藤孝の文章 『建礼門院右京大夫集』 菊池寛『マスク』
2022年 長谷川櫂『理想なき現代の喜劇』 内田樹『日本習合論』
2021年 西崎憲『未知の鳥類がやってくるまで』 ドナルド・キーンの文章 村上陽一郎『死ねない時代の哲学』

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