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【神奈川県】公立高校入試の仕組みを解説

入試制度解説

こちらのページでは神奈川県の公立高校入試の仕組みや、その受検生に向けたSAPIX講師からのアドバイスなどをご紹介します。

  • 本記事は2024年9月30日時点の情報を基に作成しています。最新の情報は必ず神奈川県教育委員会のWebページをご確認ください
  • 本記事は原則、全日制の共通選抜について解説します

入試の流れ

STEP1 募集案内等の確認

神奈川県教育委員会のWebページで、例年5月ごろに入試日程、7月ごろに募集案内・実施要領、10月ごろに各高校の募集人員が発表されます。

STEP2 志願手続


「インターネット出願システム」で志願に必要な情報を登録し、受検料を納付した上で中学校長の承認を受けてください。

  • 特色検査を実施する高校を受検する場合、必要な書類等を別途志願先高校への提出が必要です
  • 志願後、規定の条件を満たせば期間中1回に限り、志願変更が可能です。志願変更の手続きも「インターネット出願システム」から行えます

「特色検査」とは


「学力検査」が全校共通の検査として実施されるのに対し、学校ごとに内容を定められるのが「特色検査」です。全ての学校で実施されるわけではありませんが、実施する場合は以下から実施します。

  • 実技検査
  • 自己表現検査
  • 面接
  • クリエイティブスクールでは学力検査は行われず、特色検査(面接)を共通の検査として実施します
  • 複数の特色検査を実施する学校もあります

2024年の特色検査(自己表現検査)詳細はこちら

STEP3 共通選抜

学力検査(国語・社会・数学・理科・英語の5教科、および特色検査)が実施されます。

STEP4 合格発表・入学手続

「インターネット出願システム」上で発表が行われます。

その後、合格者は志願先の高校で合格通知書を受け取り、入学手続きを行う必要があります。

2025年の入試日程

  • 募集期間(志願情報申請期間):1/23(木)~1/29(水)
  • 志願変更期間(志願変更情報申請期間):2/4(火)~2/6(木)
  • 共通検査(学力検査等):2/14(金)
  • 特色検査および面接:2/14(金)、2/17(月)、2/18(火)
  • 追検査:2/20(木)
  • 合格発表:2/28(金)

合否基準と選考方法

選考に用いられる資料

  • 「調査書」…中学校から高校に提出される書類のこと。受検生の成績等が記載されています。この中の「主体的に学習に取り組む態度」の評価は、成績とは別に中3生のときのものが第2次選考の評価対象となります
  • 「学習の記録(評定)」…調査書に記載された内容のうち、9教科(英数国理社+実技4科)の成績について得点化した点数の一般的な呼称。内申点とも呼称されます。中学校では1教科の成績が1~5までの成績で表されるため、これを9教科で掛け合わせた45点が満点です。なお、評価対象は中2・3生のときの成績です

共通選抜の仕組み

共通選抜では学力検査が1回実施され、その結果などを基に2回選考が行われます。それが「第1次選考」と「第2次選考」ですが、基準はそれぞれ異なります。

  • これらの他に「資料の整わない者の選考」もあります

第1次選考

募集人員の90%までを「学習の記録(評定)」「学力検査」「特色検査(実施がある場合)を基準に判定します。

第2次選考

第1次選考で基準に満たなかった受検者を対象に行われます。

第2次選考は募集人員の未達分を、「学習の記録(評定)」を「主体的に学習に取り組む態度(評価)」に置き換えて判定します。

  • 第1次選考で募集人員の90%を選考した場合、残りの10%

合否基準点の算出方法

上記の通り、第1次選考における合否判断の基準点は「学習の記録(評定)」「学力検査」「特色検査(実施がある場合)の結果で算出されます。

「学習の記録(評定)」の点数は、中2の時の点数に中3の時の点数を2倍にした数を加え、その合計値を約0.74倍し、さらに学校ごとに設定される配点比率をかけて算出されます。

また、「学力検査」の点数は0.20倍した後に配点比率をかけ、「特色検査」の点数はそのまま配点比率をかけて算出されます。(下表参照)

  • 配点比率は、学習の記録(評定)、学力検査、特色検査の配点比率をf:g:iとしたとき、f、g、iはそれぞれ以下の条件を満たす必要があります
    ・fおよびgは2以上の整数
    ・f+g=10
    ・iは1~5の整数
  • 学校ごとの具体的な配点比率は神奈川県教育委員会のWebページで公開されます
学習の記録(評定) 中2:45
(5×9科)
+
中3:90
(5×9科×2倍

135点満点

約0.74倍
(100/135倍)
100点満点
(a)
配点比率(f)
学力検査 500点満点
(100点×5科)

0.20倍
(100/500倍)
100点満点
(b)
配点比率(g)
特色検査 100点満点
(観点ごとの得点合計)

1.00倍
100点満点
(d)
配点比率(i)

 

(a)×(f)+(b)×(g)+(d)×(i)=第1次選考の合否判断の基準点(S1値)

また、第2次選考の合否判断の基準点は「学習の記録(評定)」を中3時の「主体的に学習に取り組む態度(評価)」に置き換えて算出されます。

主体的に学習に取り組む態度(評価) 27点
(3点×9科)
※評価A=3点、B=2点、C=1点

約3
.70倍
(100/27倍)
100点(c) 配点比率(h)
  • 配点比率hは学校ごとに設定されます。ただし第1次選考のときの配点比率iのように、hは1~5の整数です。

(a)×(f)+(b)×(g)+(c)×(h)=第2次選考の合否判断の基準点(S2値)

「重点化」とは

一部の神奈川県公立高校では「重点化」という処理が行われることがあります。

重点化とは各選考で合否判断の基準点を算出する際に、調査書や学力検査における一部の教科の倍率を他教科より高く設定することです。例えば学力検査で、英語の点数を2倍にすることがあります。

重点化をするかどうかや、する場合はどの教科をどんな倍率にするかは各学校が定めます。受検を考えている学校がどういった設定になっているか、神奈川県教育委員会のWebページで確認してみることをお勧めします。


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