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千葉県公立高等学校 2023年出題傾向リサーチ

出題傾向リサーチ

英語

1 リスニング問題:小問数3

対話を聞き、後に続く受け答えを選択する問題です。

2 リスニング問題:小問数2

放送された内容に関する質問の答えとして正しい図やグラフを選択する問題です。

3 リスニング問題:小問数2

母親と子どもの対話や、授業における先生の指示を聞き、その内容に関する質問の答えを選択する問題です。細かい部分に注意を要する問題でした。

4 リスニング問題:小問数4

放送内容をまとめた英文の空所に単語を補充する問題です。放送された英文を、適切に言いかえる表現力が求められました。

5 語形変化、並べかえ英作文:小問数5

(2)は仮定法の知識を問うもので、千葉県公立校では初めて出題されました。

6 自由英作文:小問数2

4つの連続する絵を見て、セリフの一部を英語で書く問題です。2022年まではセリフが1つで25語程度の指定でしたが、2023年では2つになり、それぞれ10語程度で記述する形式になりました。

7 短文・図表の読み取り(約580語):小問数6

(1)はスライドを用いた高校生の発表、(2)は鉄道のツアー広告の内容を読み取る問題です。解答の根拠が複数の箇所にまたがる難問だったと言えます。

8 読解総合(約400語):小問数4

紙の辞書の知られざる工夫に関する英文です。(3)は質問に対して英文で答える問題です。解答の根拠は見つけやすいものの、正確な答えを出すことは難しかったと思われます。

9 対話文の読解(約230語):小問数4

対話文中の、空所に入るセリフを選ぶ問題です。(4)のみ自分で考えて英語で記述する形式でした。

  • 2020年以前は前期選抜の出題分析です。

数学

1 小問集合

2022年同様の問題構成で、基本的な計算から、中3範囲の単元の確認まで多岐にわたる出題でした。二次関数の変域の問題では、複数解答が求められましたが、基本原理を押さえておくことで正答を導けたことでしょう。作図は2022年に比べて難度が高くなったため、手が止まった受検生が多かったと思われます。確率は2022年同様、解きやすい問題だったので、確実に得点につなげたいところです。

2 一次関数

例年出題される二次関数は大問1に移り、代わりに一次関数の出題となりました。(1)はミスなく正解したいところです。(2)は与えられた情報が少なく、また正答までの手順も多いため、類題を解いたことがあるかどうかで得点差がついたと考えられます。

3

三角形の相似を証明し、線分の長さを求める問題でした。(1)(2)の空所補充と証明は例年通りの出題で手早く処理できたことでしょう。しかしながら、(3)は難度が高く、制限時間内に正答にたどり着けた受検生は多くなかったと思われます。

4 場合の数

じゃんけんの勝敗を使った点数を競うゲームについて考察する問題でした。会話文を落ち着いてよく読むことで、最後まで解き進めることが可能です。この大問にどれだけ時間を残せたかが、得点を積み重ねるポイントでしょう。

  • 2020年以前は前期選抜の出題分析です。

国語

1 放送による聞き取り検査

文化祭のクラスの催し物についての会話と、それらに関連する問いが放送されました。ポイントをメモしながら的確に解答していく必要があります。

2 漢字の読み取り

難度は標準的です。訓読み、音読みともに正確に解答し、失点を避けたいものでした。

3 漢字の書き取り

標準的な難度なので、細部まで正確に書き、着実に得点したいものでした。

4 鹿毛雅治『モチベーションの心理学』

「意識」と「無意識」が人間の行動に与える影響を論じた文章でした。短い文章で具体例も多く、読み取りにくさはありません。しかし、設問の中で関連した別の文章が引用され、また抜き出しも複数出されているので、短時間で解答の根拠を把握する、スピードと読解力が必要です。

5 逸木裕『風を彩る怪物』

音楽で挫折した主人公が、周囲との考えの相違に苦しむ様子を、風景描写とともに描いた小説文でした。大問4と同様に抜き出しや記述が複数出されています。いずれも空欄補充形式で、空欄前後の表現をもとに解答に必要な内容を把握する力が求められています。

6 『宇治拾遺物語』

鎌倉時代前期に成立した説話集からの出題でした。登場人物の発言に関する問題では、設問のヒントを読み落とさずに、着実に得点したいところです。例年通り漢文の知識を問うものも出されています。

7 作文

資料を分析したうえで意見を記述する形式の作文でした。具体例を挙げて意見を記述する練習をしている受検生であれば対応は難しくありません。

  • 2020年以前は前期選抜の出題分析です。

理科

1 小問集合

例年通り、物理、化学、生物、地学からの小問集合でした。基礎的な知識の確認問題でした。

2 力(物理)

ばねや台ばかりを用いた実験から、物体にはたらく力を考える問題でした。内容は基本的であるものの、力学を苦手としている受検生も少なくないため、得点に差がついたと考えられます。

3 進化(生物)

生物の進化とその特徴についての問題でした。大半は基礎的な知識の確認でしたが、記述問題の解答に困った受検生もいたことでしょう。

4 化学変化(化学)

化学変化の典型問題でした。取りこぼしは避けたい内容です。

5 地質(地学)

チバニアンをテーマにした地質の基礎知識を確認する問題でした。

6 イオン(化学)

金属のイオンへのなりやすさを確かめる実験をもとに、イオンの知識や実験の考察について問われました。よく見る典型的な実験ですが、正しい理解が求められました。

7 天体(地学)

天体の動きについての問題でした。基礎的な知識の出題が中心でした。

8 電流(物理)

導線の周りにできる磁界についての問題でした。(3)は珍しい視点から問われていて、思考力が求められました。

9 植物(生物)

植物のつくりやはたらきについての典型問題でした。

  • 2020年以前は前期選抜の出題分析です。

社会

1 総合問題

「ちば文化資産」に関するレポートをもとにさまざまな分野から出題されました。いずれも取り組みやすい問題でした。

2 日本地理

日本地理の総合問題でした。都道府県や地形図が問われる傾向は例年通りでした。

3 世界地理

メルカトル図法をもとにした世界地理の総合問題でした。時差に関する問題は会話文を読み解くことが解答のヒントになりました。

4 前近代史

「千葉県に関連する歴史上のことがら」をテーマに出題されました。弥生時代に世界で起こった出来事を問うものは古代史の正確な理解が求められました。

5 近・現代史

北里柴三郎に関する年表をもとに出題されました。昭和初期に関する記述は典型的な形式ですが、指定語句の使い方や前後にある言葉とのつなげ方に知識と工夫が必要で、書きづらいと感じた受検生が多かったと思われます。

6 経済

成人年齢の引き下げに関する文章をもとに出題されました。資料の読み取り問題は3つの資料を慎重に比較し、検討する必要がありました。

7 政治

人権と国会に関する文章をもとに出題されました。特別会についての記述問題は、衆議院解散後の流れを正確に理解できていれば十分対応が可能でした。

8 国際

地域主義をテーマとする出題でした。世界で進む経済連携に関する理解が問われましたが、いずれも基本的な問題でした。

  • 2020年以前は前期選抜の出題分析です。