神奈川県公立高等学校 2023年出題傾向リサーチ
出題傾向リサーチ
英語
1 リスニング問題:小問数7
例年通りの3部構成です。対話文の聞き取り、スピーチの聞き取りが出されました。すべて選択形式です。
2 語彙:小問数3
英文の空所に入る適切な英単語を選択する問題です。例年対話文の形式でしたが、2023年は設問ごとに独立した英文でした。
3 適語句選択:小問数4
短い対話文中の空所に適切な英語を選んで補う問題です。ほとんどが基本的な文法知識を問うものですが、動詞の時制について正確に理解していないと間違えやすいものもあり、注意が必要です。
4 並べかえ英作文:小問数4
対話文に合わせて、不要な1語を使わずに与えられた語を並べかえる問題です。(ウ)は、ある単語の使い方に戸惑った受検生もいたと思います。
5 条件英作文:小問数1
時系列に並んだA~Cの絵を説明する英文中の空所に、適する英語を書く問題です。細かい条件が与えられていて注意が必要です。
6 説明文の読解(約620語):小問数3
実社会で利用されている人工知能に関して、ある高校生が行った英語のスピーチです。(ア)は本文の理解とグラフの読み取りの両方を求められました。
7 対話文の読解(約650語):小問数2
短い対話とそれに関連した図表を読み取り、空所に入るものを選ぶ形式です。対話文の中から必要な情報を見つけ、図表と照らし合わせるため、読解だけではなく情報処理能力も重要です。
8 対話文の読解(約710語):小問数3
日本におけるお米の消費量に関する生徒たちの対話文です。(イ)は、空所を含めた1文でどのような意味になるかを考える必要があり、注意が必要でした。
数学
1 計算問題
例年通り選択式で、正負の数、文字式、平方根の基本的な計算問題でした。時間をかけずに解き進めたい大問です。
2 小問集合
因数分解、二次方程式、二次関数の変化の割合、文章題、整数の5問でした。いずれも基本問題です。ミスなく得点を重ねたい大問でした。
3 小問集合
(ア)円と相似、(イ)データの活用、(ウ)速さの文章題、(エ)平面図形の問題でした。3年ぶりに円と相似の証明問題が出されました。どの問題も条件が多く、焦らず丁寧に処理していくことが大切でした。
4 二次関数
例年通り、放物線と直線についての問題でした。(ア)、(イ)は基本問題です。(ウ)は計算量が多く、解ききれた受検生は多くなかったと思われます。
5 確率
さいころの出た目に従って、ブロックを動かす問題でした。例年同様、ルールの把握と丁寧に数え上げる力が求められました。
6 空間図形
円すいについての問題でした。(イ)は空間上の線分の長さを求める問題で、類題を解いたことがあれば取り組みやすかったことでしょう。(ウ)は表面上の最短距離の問題で、5年連続で扱われているテーマです。解法に悩むことはなかったと思われますが、慣れない角度に戸惑った受検生もいたかもしれません。
国語
1 漢字・俳句の鑑賞
漢字の読み取り問題は、2022年と同様にすべて記号選択で出されました。まぎらわしい選択肢がいくつかあるため注意が必要でした。俳句の鑑賞では表現されている内容を丁寧に読み取る力が求められました。
2 瀧羽麻子『博士の長靴』
家庭教師をしている主人公とその生徒の家族との交流を描いた小説文からの出題です。過去に時代設定の古い文章が出題されたこともありましたが、2022年に引き続き2023年も時代設定は現代で、読みづらさを感じた受検生は少なかったと思われます。設問の多くは解答の根拠が明確で、登場人物の心情の動きに注意して丁寧に読み進めることができれば対処可能なものでした。
3 ハナムラチカヒロ『まなざしの革命』
物事の見方が固定化し常識へと移りゆくことについて述べた文章です。難解な表現が少なく内容を理解しやすかったと思われます。設問は読解を要するものばかりではなく、2022年と同様に熟語の構成や文法の問題などさまざまな国語の知識が必要とされました。いずれも標準的な難度なので、確実に点数につなげておきたいところです。
4 『平家物語』
鎌倉時代に成立した軍記物語からの出題でした。例年と変わらず設問数は4問と少ないものの、内容を正確に読み取れなければ、対応が難しい問題も含まれています。
5 グラフ・資料と対話文の読み取り
人間と自然の関係について、資料・グラフ・対話文のなかから、情報を読み取り設問に答えるという内容です。記述では複数の条件を満たした解答を短時間でまとめる力が求められました。
理科
1 小問集合(物理)
(ア)音、(イ)電流、(ウ)力に関する問題でした。(ウ)は磁力を含む力のはたらき方の理解が必要でした。
2 小問集合(化学)
(ア)気体、(イ)溶解度、(ウ)中和に関する問題でした。問題文を読み飛ばさず、注意深く解き進めることが大切でした。
3 小問集合(生物)
(ア)顕微鏡、(イ)人体、(ウ)遺伝に関する問題でした。いずれも典型的な基礎問題でした。
4 小問集合(地学)
(ア)地震、(イ)湿度、(ウ)太陽に関する問題でした。(イ)は飽和水蒸気量と湿度について、効率よく情報を整理する力が求められました。
5 電流、運動とエネルギー(物理)
電流と磁界による力を受ける物体の運動に関する問題でした。(ウ)、(エ)では力と運動の関係やエネルギー変換のしくみを、十分に理解しているかどうかが問われました。
6 化学変化(化学)
酸化と還元に関する問題でした。(エ)は2022年同様、化学式の係数の問題でした。類題を十分に演習したことがあれば、解き進めやすかったことでしょう。
7 植物(生物)
植物のはたらきに関する問題でした。例年、生物の対照実験が出題される傾向にあり、2023年も論理的な実験の組み立てと結果の分析が必要でした。
8 地質(地学)
地層の成り立ちに関する問題でした。典型的な問題ですが、選択肢のなかにはやや細かな部分まで確認すべきものがあり、高得点を目指すためにはしくみの十分な理解が必要でした。
社会
1 世界地理
正距方位図法の地図を用いた出題でした。農業、民族、言語などに関する問題は、基本的なものでした。
2 地理
日本の都市に関する5つの資料を用いた出題でした。気候に関する問題は、それぞれの気候の特徴をグラフだけでなく、言語的にも理解しておく必要がありました。
3 日本史
土地に関する日本史年表を題材としたものでした。年表には年代が示されていなかったため、年表に記された出来事から判断するためには、それが起きた時期と内容の双方を把握している必要がありました。
4 日本史
日本の近現代の外交に関する出題が中心でした。外交や内政に関する資料問題は、冷静に読み解き考察することで解答が可能なものでした。
5 経済
2つの時期の社会情勢についてまとめた資料からの出題でした。社会保障の資料を用いた問題は3つの事項についてそれぞれ正誤を判断するもので、慎重な対応が求められました。
6 総合
公民分野を中心としながらも、そこに関連する歴史分野からの出題も見られました。環境に関する問題は、地球温暖化防止の歴史を理解している必要がありました。
7 総合
ある県に関するレポートを題材とした地理・歴史・公民の総合問題でした。日本を取り巻く国際環境に関する問題では、知識をもとに資料を分析する力が問われました。